東洋大学白山ラジオサークル「FAM」

こんにちは。東洋大学白山ラジオサークル「FAM」のBLOGです。

崩せ、その本の山を

最近部屋に本棚を二つ導入して床に平積みにしていた本を全て収納し気分すっきりなM藤です。さあそれではさっそく本の話でもしようかと思ったけど、読み返してみれば俺のブログ本の話ばっかりしてますね。こんなんじゃあ根暗なブッキッシュ野郎だと思われちゃうぜ。そういうわけでどうすっかなーと思いながら新しい本棚に収められた本を眺めていて気づいた。結構読んでない本ある。いわゆる積読というやつですな。それも中には中学生の頃に買って未だに読んでない本とかあるわけです。そこでぴーんとひらめきました。読んだ本について語るのはいい加減飽きたから、いっそのこと読んでない本について語るというのはどうだろう。

そして紹介しますはW・S・バロウズの『ソフトマシーン』。この本は一年ほど前に金町の図書館の「ご自由にお持ちください」コーナーに置いてあったのをバロウズあるじゃんやったぜラッキーと喜び勇んで家に持ち帰ったやつなんですけど、全然読んでない。冒頭で完全につまづいています。もちろんそれには理由があって、この本めちゃくちゃ実験的な手法で書かれてるんですよ。いくつかの手法が使われてるんだけど、一番有名なのは「カットアップ」と呼ばれるやつです。これがどういうのかって言うと、まず普通にテキスト書いて、それをばらばらに切り刻みます。そしてそれらをランダムに並べ替えてテキストを再構成する。すると全く新しい文脈と意味が出てくるわけですな。これがカットアップ。もちろん再構成された文章には意味の通らない部分が出てくるし、俺の手元にあるのは翻訳本だからなおさら意味が分からない。こんなのどんな精神状態だったら読み通せるんだよ! これ書いたバロウズって人は伝説的ジャンキーで、ウィリアムテルごっこして自分の奥さん撃ち殺したりなんたりしながら自分は83歳まで生きて晩年にはナイキのCMに出たりした。さらに言うならこの本自体も結構あれな代物で、ペヨトル工房っていう夜想とか出してた今はなき出版社(夜想は今もあるけどね)から刊行されてる。ペヨトル工房は数年前に自らの読者に刺殺されてしまった鬼畜系ライター村崎百郎が勤務していたことでもおなじみで、この辺のことはかなり面白そうなので興味ある人いたらもっと深く調べて僕に教えてください。俺は『村崎百郎の本』っていう村崎百郎追悼本から得た知識だけで知ったかぶってこの記事書きました。それではまた来週。